VR180写真について、公開サイト(180kino.com)を立ち上げました。
今回立ち上げた新しいサイトは、立体VR写真(VR180写真、VR180静止画)のスライドショーを公開するサイトです。従来はVR写真を動画化して公開することが中心でしたが、このサイトでは写真のまま公開することで、8kだけでなく12k(quest3などで視聴可能)の解像度で視聴できます。12k超高解像度VR写真は圧倒的な現実感があり驚くような映像表現を可能にしますが、誰でも視聴可能なサイトが存在しませんでした。このサイトでは、超高解像度VR写真を公開することで、視聴者に容易に近未来の映像に触れることができるようにします。
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WebXRを用いたVR180静止画スライドショーについて
VR180のBGMつきの静止画スライドショーについて、WebXRで作成することに成功しました。サーバについてはhttpsつまりSSLが必要ですが、そもそもJavaScriptで記述されていますので、個人のホームページ上でVR180画像をスライドショーにして公開することが容易に行えるわけです。
これは重大な技術革新を意味しています。すでに、市販のエントリー向け一眼カメラ2台で12k程度の超高画質VR180静止画の撮影が可能です。VR180画像への変換は"180Augen"で行えますので超高画質VR180静止画は、撮影
→ 変換 → 公開 という一連の流れを、個人の趣味で行えるような金額で行うことができるようになったわけです。
VR180という画期的な技術が一旦は見捨てられたかに見えましたが、その後多くのアマチュアを中心にした方々が試行錯誤を行いながら改善を図り、ついに超高品質なものを廉価に行えるという状況を作り出すことができました。
WebVRを用いたVR180写真の設定について
WebVRを用いて、ホームページ上にVR180写真(静止画)を表示する方法について、今わかっていることを示します。
まず、httpsのwebサーバが使える状態であること。
(1)webxr-samples-main.zipをダウンロード、解凍
(2)"layers-samples"フォルダ内の"eqrt-layer.html"を用いる。このフォルダ内のすべてのhtmlファイルは不要。
(3)"eqrt-layer.html"ファイルを以下のように書きかえる。
(3-1)FPS表示の停止
"let scene = new Scene();"の下に"scene.enableStats(false);"を追加し、FPS表示を止める。これで余計な表示がなくなるとともに、画像が表示されるまでの速度が格段にアップする。
(3-2)写真のアップとURLの指定
const EQRT_180_TEXTURE_STEREO_PATH = '../media/textures/chess-pano-4k180.png';
を表示したいVR180サイドバイサイド形式の写真のファイル名に変更(jpgも可)する。
指定したフォルダにその写真をアップする。
(3-3)サイドバイサイドへの変更
viewPixelWidth: eqrtTextureWidth,
viewPixelHeight: eqrtTextureHeight / (eqrtIsStereo ? 2 : 1),
layout: eqrtIsStereo ? "stereo-top-bottom" : "mono",
の3行を
viewPixelWidth: eqrtTextureWidth / (eqrtIsStereo ? 2 : 1),
viewPixelHeight: eqrtTextureHeight,
layout: eqrtIsStereo ? "stereo-left-right" : "mono",
と書きかえる。
(4)"eqrt-layer.html"ファイルは名前を変更したり、別のフォルダに動かしても良い。ただし、ファイル内で指定しているリンク先を変更する必要がある。
(5)不要フォルダ、ファイルの削除
最上位フォルダの"htmlファイル"、たとえば"hit-test.html"などはすべて不要
"proposals","report","tests"フォルダおよび中のファイルは不要。
"media"フォルダ内の"thumbnails","video","gltf","sound"フォルダおよび中のファイルも不要。
"media"-"textures"フォルダ内のファイルは、"chess-pano-4k.png","mono_equirect_test.png","mono-equirect180.png","chess-pano-4k180"以外はすべて不要。これらもhtmlで名前を変更した場合は不要。
"css"フォルダ内の"pygment_trac.css","stylesheet.css"ファイルも不要。
"layers-samples"フォルダ内のhtmlファイルは、"eqrt-layer.html"以外すべて不要。
これらのファイルをそのままwebサーバにアップする。